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ロンドンから、好きなコト+気になったコトを忘れる前に書くブログ

[Music] ゲーム音楽とその周辺のカルチャーが好き

去年、旦那さんのクリスマスプレゼントに『悪魔城ドラキュラ 3』のサントラのレコード買いました。ジャケットがめちゃくちゃカッコ良い。

 

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MONDOレーベルからリリースされています。

 

私は、ゲームはコントローラーが使いこなせず、体ごと動かしてしまうタイプなので、基本は見る専(音楽も楽器弾けないから聞き専)なのですが、ビデオゲーム周辺のカルチャーは大好きです。ゲームミュージックも大好物なのですが、日本から離れたところにいると、欧米の方が音楽ジャンルとして盛り上がっているなっと感じます。

 

その理由の1つが、ゲームミュージックのレコード盤のリリースするレーベル多いこと。

 

ゲームミュージックのレコード盤の人気については、以下の記事にて、hallyさんが素晴らしい記事を書いてらっしゃったので、詳しくはこちらを見ていただくとして...

news.denfaminicogamer.jp

 

hallyさんの分析によると、レコードでリリースされているビデオゲームミュージックの主流は、「インディゲーム」と「レトロゲーム」。

 

幼少期にビデオゲームやアニメを観て育った世代が大人になって、ゲームをつくってリリースしたり=「インディゲーム」、自分のお金で物が自由に買えるようになってコレクターズアイテムを買い漁る=「レトロゲーム」と、考えれば、自然な流れかなと思います。

 

実用的なアイテムのデジタル化が進む一方で、敢えて、フィジカルで所有するものは好きを集めて楽しむ、イベントでリアルに楽しむ、というのは凄く今っぽい。ニューヨークのバンド、Anamanaguchiもこの世代を体現したバンドだなぁと思います。

 


Anamanaguchi - 「MEOW」 (Official Music Video)

 ↑大好きすぎるAnamanaguchi。日本のポップカルチャーに影響を受けた8bitチューンバンド。初音ミクの全米ツアーで前座&共演しました。

 

イベントといえば、昨年Redbull Music Academy主催の 「Diggin’ In The Carts」のイベントに行ってきました。

 

Diggin' In The Cartsは、日本のビデオゲーム音楽を紹介する、ドミュメンタリーシリーズ。(あまりの内容の濃さにまだ全エピソードまだ観れてません...)


Diggin' in the Carts - The Rise of VGM- Ep 1 - Red Bull Music Academy Presents

 

そして、このシリーズのクラブイベントツアーとして、ロンドンのクラブミュージックシーンの象徴的な会場である「Fabric」にて、ゲーム音楽プロデューサーの古代祐三さんをゲストに迎えた、トークイベントとDJイベントが開催されました。

 

https://www.instagram.com/p/BcJv9h4Fwm4/

Video game music with great sounds systems, +80% male audience but everyone peacefully and simply enjoy the music and cheering #yuzokoshiro like their god :0 Was great night, I need more👾👾👾

 

第一部のトークセッションは、チケット購入者対象にした抽選応募制だったので、参加できてラッキー&レッドブル主催だったのでレッドブル・ウォッカが無料で更にラッキー。

 
イベントは、通訳さんを介してのインタビュー形式で、古代さんのお話が訳される度に、「知ってますよ」という雰囲気で深く頷くオーディエンス。たぶん、ここにいる筋金入りファンは、ビデオゲーム音楽をつくるに至った経緯などインタビューなど読み尽くしてるから周知の事実なんだろうと思うのですが、ほぼ無知な私にとっては、全て興味深いお話でした。
 
 
古代さんは、お母さんがピアノの先生だったことから、小さい頃からピアノを習っており、久石譲さんの奥さまが、お母さんの教室の生徒さんだった事をキッカケに、作曲の仕方を久石譲さんから小学生で学んだ(!)という、ユニークな経歴の持ち主。その後、ゲームセンターに通って、マシーンから鳴るゲーム音楽にハマった、古代さんは、自身でもゲームミュージックの制作のみならず、ゲーム音楽制作用のプログラムも開発。
 
高校卒業後、実家からすぐ近くの日本ファルコムでアルバイトを募集している事を知り、制作した楽曲をポートフォリオとして面接に持参すると、開発中のゲームに使いたい!と、ストレートに採用決定。その後、在籍2年でフリーランスに...好きな事を突き詰めている生き様が美しすぎます。
 
古代さんがレジェンドと呼ばれるのは、その音楽的センスのみならず、プログラミングの知識を活かして、サウンドチップをカスタマイズすることにより鳴らせる音数を増やした事。そして、ダンスミュージックをゲーム音楽に取り入れた事。
 
↑のベアナックル(Street of Rage)のこの曲がイベント会場で流れた瞬間に、Fabricのフロアに歓声が響き渡りました。今聴いても超カッコ良いです。
 
アメリカに渡った際、現地クラブミュージックや当時流行っていたバンドなどを聴いて、感銘を受け帰国後すぐに楽曲制作開始したとのこと。
 
ベアナックルへの楽曲提供から、25年経って、ロンドンのFabricでのDJパフォーマンス。トークセッションを聴いた後だから余計に感動的でした。
 

 

今にも泣き出しそうなくらい感動して、喜びに溢れながら踊る20代後半-30代後半の男性陣に囲まれて、アイドルコンサートのようなクラブイベントを楽しみました。ギークが集まるイベントって、どこもピースフルで心から大好き!って気持ちが溢れている人たちばかりだから、私は大好きです。