犬ヶ島の感想と雑念- 世界が夢見るレトロ・フューチャーな日本の魅力
ウェスアンダーソンの新作映画「犬ヶ島」を公開初日に観てきました。
↑ロンドンのStoreXにて3月27日−4月8日まで開催されていたイベントにて展示されていた実際のセット。
ウェスアンダーソンといえば、個人的には「ダージリン急行」。
もう好きすぎて、色々とツボすぎて、何度観たか分からないのほど好きな作品。そんな彼による、日本を舞台にした、しかも犬が主人公のストップモーションとアニメーション映画となれば、素晴らしくない訳が無いのです。
↑日本の公開日は5月25日だそうですよ。
↑日本公開日を調べたら出て来ちゃった、、セットはずるいよ。(ブログアップした後に買っちゃいました)
映画公開前&トレーラー見れば大体分かるから、ストーリーの詳細は省くとして、キラキラして、少しヘンテコなレトロ・
残念ながら「ロスト・トランスレーション」同様、我々日本語スピーカーは、英語(もしくはその公開国の言語)に翻訳されない日本語の部分も全部わかってしまうから、他の国の人を同じ体験は出来ないのですが、その代わりに、海外視点での日本の面白いと思われている部分を再発見できますよ。
↑舞台となる街の実際のセット。手前が歴史的な建物で奥が現代的なバランスも面白いですね。
現代から未来を彷彿とさせる高層ビルやロボットと、
↑クラフトワークみたいなMr. Watanabe
あと、人間のキャラクターの表情、というか顔の筋肉の動きの乏しさは、
↑悪役の政治家たちは、みんな猫派。私も猫派なので気持ちは複雑です(笑)
英語圏のレビューを読むと、日本にいる犬なのに、"犬語"が、アメリカ人の俳優陣で完璧な英語に”吹き替え”られているのはおかしいとか、寿司とか相撲とか、カタカナ発音の英語とか日本のステレオタイプを強調しすぎているとか、色々と批判もあるようですが、それがこの作品をユニークにしている訳で。日本人が作ったら絶対に出来ない世界観だからこそ価値がある、と私は思います。
さて、映画を観た翌週には、ロンドンで期間限定で開催されていた展示&ラーメン屋の企画展に行って来ました。17日間の開催期間中の来場者は約5万人!会場は決して広くは無いので、それはそれは並びました。
↑木曜日、仕事を定時で終わらせてダッシュしたのに間に合わず...同じように入れなかった人が溢れてます。
↑リベンジの日曜日。雨の中 、1時間半以上待ちました。こんなに並んだのはいつぶりだろう...。
映画の中で実際に使用されたセットは、まさにアート作品。
アタリ君の乗ってきた小型飛行機と着陸した島のゴミの山。
洗濯機のゴミの山もよくよく見ると...
洗濯機のメニューも忠実に再現されてました。
そして、イベントのもう一つのメインは、ラーメン屋さん!
ボス(ビル・マーレー)の元飼い主である、
↑提灯のあかりとラーメンの香りが最高です。
↑こっちが映画で使用されたセット。
ラーメンは、鶏がらラーメンとベジタリアンラーメンの2種類で、
柚子がとても良いアクセントの優しい中華そばが、
グッズの販売が無かった(もしくは売り切れ?)のは残念でしたが、そこはキャラクターグッズが得意な日本に期待しちゃいます。一時帰国と日本公開日が被っているので楽しみです。